舟橋純の控え帖

まずノートだ、そこに見たもの、思ったことのすべてを書き入れる。そののちに分類して秩序づけ書き写せばいい。思考の簿記であって、そうすれば物事の関連性と、そこから生じる解明とが、きちんとした表現を見るだろう。(『リヒテンベルク先生の控え帖』より)。そういうブログです。

イン・メタ・アラウンド

Magic: The Gatheringに熱中していた頃の文章です。
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"暇なときに変なことを考えるのは人の常。
とまで言い切って良いのかわかりませんが、ちょっと思ったことを書いてみます。
特定のフォーマットや、ましてデッキについてのことではありません。
周辺的なことです。

8月、9月はモダンシーズンで、PPTQがたくさん開催されており、僕も色々なところを周りました。
残念ながらRPTQに抜けることはできませんでしたが、こうやってPPTQにたくさん出ること自体が初めてでした。最高戦績4勝2敗で、これだけでも以前のまったりプレイしていた自分では絶対に到達できなかったくらいでした。そういう意味で、成績にはそれなりに満足しています。
それに加えて、大会に集中して出続けたことで学んだことがあります。
それは、
◎朝飯をしっかり食べるの、マジで大事。
◎トーナメントの間のどこかでしっかり追加の栄養補給するのも、マジで大事。
というのも、他の人ならいざ知らず、自分は6、7回戦の試合を、栄養補給一切せずに集中しきるのは不可能だと悟ったからです。
競技レベルで7回戦目ともなると、正直もうヘロヘロ。毎回そうなっていました。
これは年齢からくる体力の衰えなのか。単にゲーム慣れ、というか、何回も何回も試合をするのに慣れていないからなのか。
そのあたり、けっこう本気で憂慮してたのですが、
◎体力→年齢からくるものならしょうがない。自分にはどうすることもできない。
◎ゲーム慣れ→マジック友達とフリープレイを重ねることで克服できるだろう。
でも、もう一つ、バテることを克服する方法がありました。それが、栄養補給です。
マジックは将棋や囲碁ほどではありませんが、それでもやはり、かなり頭を使うゲームだと思います。将棋の棋士の方々が試合の合間にお菓子を食べたりして栄養補給するのはよく知られていますが、マジックでも事情は同じだと思うのです。脳の糖分が足りなくなる。
あるマジック友達にそれ(=トーナメント中の栄養補給をどうするか)を尋ねたところ、「僕は合間にグミを食べるようにしてますね」と返答が返ってきたことがあり、やっぱりみんな考えるよな、そりゃそうだよな、と納得しました。
ちなみに僕は最近、5~6回戦以上あるトーナメント中は、ウィダーインゼリーの青いやつを飲むことにしています。

最近、いやむしろ今日の昼間にふとそのことを思い、
「これは直接ゲームに関係することではないけど、でも大事なことだよな。他にも、こういうことはないだろうか。それを用語を作って表現できないか」と考えました。
そのアイデアを、ここに書きます。
直前に述べたように、「直接ゲームに関係することではないが、ゲームをするにあたって重要な要素」、これを「アラウンドゲーム」と名前をつけてみます。
具体例:
◎朝御飯は何を食べるか。
◎試合中の栄養補給はどうするか。
◎睡眠時間は足りているか。
◎トーナメントの準備のための時間をどう捻出するか。
◎マジックにどれくらいの予算をかけるか。
◎練習相手をどう募るか。誰に練習相手になってもらうか。
例えば、こんな問題が挙げられると思います。
こういうふうに名前をつけて要素を挙げてみる目的は、試合中での負けやミスの原因がどこにあったかを考える一助にするためです。

当然、試合中のある判断で勝敗が決まることがあります。
試合中での判断、「引き」等の運要素、これをまとめて「インゲーム」と名前をつけてみます。
具体例:
◎コンバットで、フルパンするべきか。それとも控えておくべきクリーチャーはいるか。
◎寝かせる土地を間違えていないか。次にプレイする呪文は何か。
◎この初手をキープしても大丈夫か。
◎サイド後はどういったプランで相手を倒そうか。
また、実際に試合をする前に、「どのデッキを使うか」も大事な要素で、勝敗を左右します。これはもう「メタゲーム」と名前がついていますね。どのデッキを使うか、だけでなく、デッキをどうチューンナップするかもメタゲーム的要素と言って良いと思います。
参考記事:本当に「モダンにはメタゲームなど存在しない」のか?
https://makinko7665.diarynote.jp/201805102148519864/
具体例:
◎環境にクリーチャーデッキが多いので、それらに強いデッキを使うとしたら、どれが良いか。
◎逆に、使用者が減ってきて無視できるデッキはどれか。
◎環境に《這い寄る恐怖/Creeping Chill》入りのドレッジがはびこっている。メインから墓地ヘイトを積んでわからせるべきか。

インゲーム、メタゲーム、アラウンドゲーム。この3つのうちのどれかに、ミスや敗因というのは分類できるのではないか。そういうふうに見れば、対策も練りやすいのではないか。
というのが、今回言いたかったことです。
簡単にまとめてみます。
ミス、敗因分析のために、3つの「ゲーム」があると考える。
インゲーム
・コンバット
・土地
・シーケンシング
・マリガン判断
・サイドボーディング
etc

メタゲーム
・デッキ選択
・環境判断
・デッキチューニング
etc

アラウンドゲーム
・栄養補給
・睡眠
・時間
・予算配分
・練習相手
etc

例えば、自分がマルドゥパイロマンサーを使っていて、相手がホロウワンだとします。
相手が《虚空の力線/Leyline of the Void》を置いたことによって、墓地を利用することが出来なくなって、結局リソースが足りずに負けたとします。
負けたのは相手に《虚空の力線》を引かれたから、と結論してよいか。
ある特定のカードを引かれるか否かにマッチアップの勝敗がかかっていることは確かにありますが、この場合は違うと言えるでしょう。というのも、そのような場合は概して、そのカードを引かれて、通ったらor置かれたら、ほぼ自動的に勝敗が決してしまうような場合だからです。
参考記事:体系的な思考
https://72743.diarynote.jp/?day=20060701
《虚空の力線》を置かれても、マルドゥパイロマンサーが勝つことは一応可能です。きついでしょうけど、《摩耗/損耗/Wear/Tear》を対策の対策としてインしたり、そもそも墓地を使わない勝利手段をサイドインすることで、勝つことができます。こちらが墓地対策を入れるのはもちろんのこと……。
もし、以前に対戦したことがあれば、相手に《虚空の力線》を置かれることを事前に予想できたはず。

ホロウワン側が《虚空の力線》をサイドに取っていることは知っていたけど、それをマルドゥパイロマンサー相手にインしてくるとは考えなかった、とすると、インゲームでの判断ミスと言えそうです。(普通マルドゥ側は置かれるだろうと考えるでしょうが、具体例を示すためなのでご了承ください)。

ホロウワンがメタゲーム上、数を極端に減らしていたために無視していた、とすると、これはメタゲーム的な判断に敗因がありそうです。

メタにホロウワンが存在することは知っていたけれども、対戦経験が全くなかったからサイドプランを知らなかった、とすると、経験不足が原因と言えます。経験不足の原因として、大会にほとんど出たことがなかったり、練習相手がいなかったことによるアラウンドゲーム的要素に敗因がありそうです。

3つは繋がっているものですが、どこに重点を置くかで、具体的に今後何をするかの方針が少し変わってくるんじゃないでしょうか。
たとえばこんな感じ。
インゲーム:サイド後に相手が《虚空の力線》を入れてくることは織り込んでおこう。その上で、《摩耗/損耗》をサイドインしたり、《先駆ける者、ナヒリ/Nahiri, the Harbinger》を残しておいたりしよう。また、墓地を使わない勝利手段、例えば《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》をサイドインするようにしよう。
メタゲーム:ホロウワンはメタ上に存在する。数が増えてくることを考えて、デッキを持ってるあの人に練習相手になってもらえるように頼んでみよう。その人に、サイドプランを聞いてみて、《虚空の力線》は毎回サイドインするものなのか聞いてみよう。
アラウンドゲーム:ホロウワンの練習相手になってくれる人を探そう。もしくはたくさん大会に出て、ホロウワン使いと当たったときにサイドプランを聞いてみよう。もしくはホロウワンの各デッキに対するサイドプランが載っている記事を探そう。

ちょっと具体例の出し方が下手だったかもしれません。この場合メタゲーム重視とアラウンドゲーム重視の場合のWhat to doがかなり似てますね。似てるというかどっちがどっちでもほぼ一緒というか。
ただ、
「メタにほとんどいないから練習しなかったけど、その認識を改めた」というのと、
「メタにいることは知っていて練習したいけど相手がいない」では話がちょっと違うかなと思い、分けてみました。

以上、いかがでしたでしょうか。何か参考になれば幸いです。かしこ。"

2018/11/11